同名のオペラがとても有名です。
しかしそのオペラの作曲家E.フンパーディンクの作品一部親しみやすいメロディをもっているものの、全体はワーグナーの弟子だけあってとても壮大なものです。小さなお子さんには少し聴きづらいかもしれません。
そこで生まれたのがこの作品です。全曲オリジナルで、今回は幼児から小学生程度をターゲットに作ってみました。もちろん家族みんなが味わい楽しめるものとなっています。
二幕仕立てです。
お菓子の魔女を冒頭から優しいおばあちゃん(変装)として登場させました。そのおばあちゃんがヘンゼルとグレーテルにどう近寄るのか、どうお菓子の家に招き入れるのかが、みどころの一つとなっています。また、ウサギや、フクロウ、そして狼がヘンゼルとグレーテルにつきまとい暗い森の中でさまよう二人を助けたり、だましたりといろいろな行動をします。
森の中は、決して食べ物が豊富なわけではありません。森の動物達は自分で必要な分だけ食べます。「奪いあえば足りなくなる。でも分け合えば余る」。こんなことも物語の流れの中で楽しみながら学びます。原作の多くは姉妹を森に捨てるというふうに、母をきつく扱っていますが、ここでは、病気がちの母のつらい心情を描いています。
全体として、お客様の参加の場面、たくさんの舞踊ありといったように、にぎやかに、しかし心温まる構成となっています。