原作はグリム童話の「ブレーメンの音楽隊」です。
この作品では大きく二つの重要なことがあります。その一つは、音楽をクラシックの名曲から採ったということです。物語の様々な場面に応じて、名曲に歌詞(ことば)をつけ物語を進めています。
もう一つは、原作では4人(動物ですがあえて人と標記)は合流し、どろぼうの被害にあいながらも、なんとか克服し、逆に泥棒のアジトで過ごして終わるというふうに、ブレーメンには行っていません。
そこで、この作品では4人の「夢」としてブレーメンの町が登場します。そこはまさに夢ようなの希望にあふれる音楽の町だったというわけです。
タイトルの「かるてっと♪」は、4人の動物が音楽家を目指すことから、四重奏、つまりカルテットとしました。フィナーレのブレーメンの音楽祭ではワンドロフとともに捨てられ放浪していた少年ケントが指揮者となって登場し、感動的な再会をはたします。
歌と踊りの華やかなフィナーレが大喝采を受けています。
ワンドロフ(年老いて番犬の用が足せなくなって)
ロバット(年老いて荷物が担げなくなって)
メンドリア(年老いて卵が産めなくなって)
ニャンスキー(年老いてネズミがとれなくなって)
ガミガミ(泥棒商会の女親分。でも実は孤児を影で支援する人)
泥棒(気のやさしい泥棒で)
謎の女(泥棒や四人につきまとう影のない女)
少年ケント(口がきけなくて捨てられる。でも耳がよくて)